
本日(2025年3月27日)、東京ビッグサイトで開催されたMicrosoft AI Tour Tokyoに参加してきました。
世界中を巡るこのAI Tour。マイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏が基調講演を行うということで、イベント案内メールをもらってすぐに登録を行ったのでした。
朝10時過ぎに始まる基調講演。案内されたメールには、前日午後にビッグサイトで受付が行われるということで、きちんと座って聞くためにも前日受付を済ませたかったのですが、都心ならまだしもそのためだけに仕事を抜け出してビッグサイトに行くのはちょっと…

ということで、少し早めの9時前にビッグサイトへ到着。延々とビッグサイト内を歩いて、一番端っこの東7ホールへ。すでに多くの人が朝イチのセッションを聞いていてちょっと焦りますが、基調講演を行うステージはまだ誰もおらず、当日入場で全然問題ありませんでした。
基調講演
ナデラCEOの基調講演がこちら。
ポイントは次のとおり。
- マイクロソフトのミッション: 世界中のすべての人々と組織がより多くのことを達成できるようにすること [00:26], [08:11]。
- 日本の重要性: マイクロソフトにとって日本は非常に重要な場所であり、日本での47年の活動に感謝を述べています [02:06], [02:25]。
- AI時代のプラットフォーム:
- コパイロット: AIのUIとして、日常のアプリケーションやブラウザに統合され、ユーザーの作業を支援します [10:07], [10:16]。
- AIスタック: 開発者がAIアプリケーションを構築するための包括的なプラットフォームを提供します [25:53]。
- コパイロットデバイス: エッジでのAI利用を可能にし、新しい種類のアプリケーションをサポートします [36:09]。
- 信頼性: AI技術の進展に伴い、信頼性の高いAIシステムを構築するための取り組みが不可欠であると強調しています [38:43]。
- 量子コンピューティング: 量子コンピューターの開発における最新の進捗状況を紹介し、将来の可能性について語っています [01:41:31]。
- 日本のイノベーション: 日本におけるAIの活用事例を紹介し、日本市場への期待を示しています [33:57]。

単にMicrosoftのAIであるCopilotを使っているだけだと他社のChatGPTやGeminiに比べてイマイチだと思ってしまっていましたが、Microsoftとして全方位的にユーザーと組織に向けセキュアなAIを実装させるために遅いのさえ許容できれば、逆に総合力で勝るとも言えるので、今後のCopilotの進化に期待が持てました(実際、OpenAI社のo3が実装されたそうなので、以前よりも格段に良くなっているはず)。
その他セッション
ホール内には様々な講演が行われるステージやtheaterの他に、AMDや富士通といったパートナー企業が出展していて、それらを巡りたくなるような仕掛け(ブースにあるQRコードを10個集めると、マイクロソフト50周年記念の小さな景品が当たる巨大ガチャが回せる)もあって、ついつい色々と回ってしまいました。
そんな出展企業を巡りつつ、事前に公開されていたスケジュールから、AIエージェントの開発や社内展開事例といった講演を中心に聞いて回ったのでした。

すでにAIは試験的な導入というプロセスはとっくに終わり、文書の下書き作成やアイデア出しといったチャット機能というステージも超え、個別のエージェント作成という段階。そして今まさにエージェント同士が協業し、時にトラブルが起きた時は指揮的な動きをするエージェントが問題を把握して解決するというマルチえージェンんと、そしてその先にあるAGIへと向かうという動きがよく分かりました(つい先日はMANUSが超話題になりましたね)。

▲AIエージェントの方式。左に行くほど精度が高くかつ開発コストがかかる
事例として紹介されていたのがトヨタ自動車さんですが、すでに開発の中で9つのエージェントが動いていて(このエージェントも発表資料によれば一番費用がかかるけど性能がよく、かつブラックボックスになる部分が少ない、AI自体をチューニングする方法だそう)、今まで社内で蓄積された知識がAIを利用することで活用されているんだとか。
ただ、それらAIを活用するためにはデータ整備が必要で、データを整理するだけならまだしも文書化されていない暗黙知をいかにデータ化するかというのが課題だという話に思わず納得。

暗黙知をいかにスムーズにデータ化するか。そして現在動いている業務をどのようにAIが読み込みやすいようにするか。
逆に、それさえしっかりと準備しておけば今後AIが進化してもしっかりと活用できるということで、今自分が仕事の合間に試験的にやっているデータのJSON化というのは間違っていなかったんだなとちょっと自信が出ました。
ちょっと自信ができたのは良かったのですが、その先に待っているのは会社におけるAIに割けるリソースの差。事例として出ていたJALさんや日立さんのような超巨大企業であれば、AIで得られるリターンに比べたら投資費用も小さいと思えるでしょうし、実際にAIを作るのであればベンダーに開発依頼ができるので高性能なものができる。

▲日立さんのAI活用に向けたリソース例。エンジニアの中でも専門性が低めのLLM知識を有する方だけでも数千名レベルを養成する(と言われていたはず)のだとか。規模が違いすぎて、羨ましいやらハードル高くてストレス高そうで大変そうと思えるやら
それに比べて自分が勤めているような企業だとそこまでリソース(お金も人も)を割けないでしょうから、必然的に自分でなんでもやらないといけないということで、ちょっと悲しくなってしまいました。
とはいえ、AIでできる可能性の大きさは、まるでインターネットが広まった直後の熱気に近いものがあるので、できる範囲で活用してみようと思えました(幸い、直属上司がAIやITに好意的ですし)。
このような場を提供してくれたMicrosoftさんに感謝するとともに、できればまた今後も参加してみたいと思えるいいイベントでした。
こちらは講演されていたマイクロソフト本社に勤務されている(?)吉田さんの著書
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