8月8日未明、OpenAIがついにGPT-5を発表しました。
長文処理や推論の深さ、精度の向上など、“賢さ”が格段に強化された印象で、SNSや技術系サイトではすでに「物語生成がヤバい」「コーディングが別次元」といった話題でもちきりです。
でも、私が本当に期待しているのは、ChatGPT-5そのものではなく、毎日の業務ツールとして使っているMicrosoft Office版のCopilotなんです。
Copilotの現状:正直、まだ「まだまだ」でしかない
Word
文章校正を頼んでも、「ちょっとよくなった?」というレベル。意図に沿わない方向にぶれがちで、結局ChatGPT経由で貼り付け直す手間が…。
Excel
関数提案は的外れが多く、複雑な式ではほぼお手上げ。相当わかりやすい構成のデータでないと分析らしいこともできません。
Outlook
受信メールの文脈まで踏まえた自然な返信支援はまだ実用レベルには達していません。
PowerPoint
「資料作成が一発で生成できる」と聞いていたのに、実際はレイアウトも構成もうーん…という出来。むしろ自分で作るほうが早いことも。
つまり、有料版のCopilotでこれですから、期待していた日常業務の効率化にはまだ遠いなと感じています。
今朝触ったGPT-5:それでも希望は見えてきた
実際にGPT-5を少し触ってみると、まるで“o4の親しみやすさ”と“o3の正確さ”が融合したような応答品質。
しかも、Zennの性能評価でも以下の点で大幅な進化が報告されています:
リアルタイムルーター:質問内容に応じて「高速モード⇄深い推論モード」を自動切替
ハルシネーション45%減少:事実性と信頼性の大幅向上
モデル展開:gpt-5、mini、nanoと用途に合わせた選別が可能
特に「必要なときに必要なだけ考える」リアクティブな推論モードは、これまでのCopilotには通じなかった“適材適所の回答”を得られる布石になりそうです。
GPT-5搭載Copilotで“劇的に改善”してほしい4つのこと
Wordの文章校正精度向上
長文の意図や文脈を理解して、一貫性のある提案を。Excelの関数提案精度向上
複雑な条件式や、AI向けに構成していないデータの正確な分析。Outlookでの自然なメール返信
背景ややり取りの流れを踏まえた柔軟な文章提案。PowerPointの実用的な資料生成
構成・フォーマット・文章すべてで整ったスライド。(他社AIでは既に優秀な例もあるので頑張ってほしい!)
管理面でも“一本化”メリットは大きい
CopilotはMicrosoft 365の管理画面から使用状況を可視化できるのが強み。

▲Microsoft 365 Copilotの管理画面では、こんな風にどのアプリでどのように活用されているか等が一目瞭然
したがって、GPT-5相当の性能がOfficeアプリに統合されるなら、
セキュリティ面で安心(Microsoftエコシステム内にデータ完結)
ツール切り替えが不要(ChatGPTとの併用が減る)
管理者による利用状況の把握が可能
といった、企業側がAI導入の判断材料にできる“使えるAI”になる可能性があります。
まとめ:期待と現実の折り合いを見つけたい
現状のCopilotには正直「イライラするレベル」の結果も多々あり、はっきりいってChatGPTがメイン。Copilotは時折性能が良くなっていないか確認するだけの状態で、お金を捨てているような状況(恐ろしいことに、企業向けCopilotは月単位ではなく年単位契約…)。
ただ今回、GPT-5発表当日から(実は数日前から)CopilotでもGPT-5モデルが利用可能になり、Officeアプリのモデルも切り替わっているらしいです。

▲ Copilotのモード変更ダイアログに「Smart(GPT-5)」が追加されました!!
早い段階でo4やo3が使えていれば評価は変わったかもしれませんが、ようやく「GPT-5」が搭載されて「使えるようになってきた」段階だと思っています。
ただ、Microsoftは詰めが甘い部分もあると認識しているので、期待しすぎず、でも進化は見逃さない——そんな距離感で見守っていきたいと思います。
とはいえ、もしChatGPTやGeminiの進化をキャッチアップできなければ、Copilotを切るだけでなく、OfficeからGoogle Workspaceへの完全移行も選択肢に入るかもしれません。
実際、オンライン共同編集の使い勝手ではGoogleが優秀ですし…。
すでに乗り換えられた方がいれば、ぜひコメントで経験談を教えていただけると嬉しいです!
Microsoft Copilot for Microsoft 365活用大全
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