【ロマネコンティ「ラ・ターシュ」】わずか50mlを人生一丁寧に味わってきました!

40歳という一つの節目の年にワインイヤーとなったぷくおそのクライマックスに(たまたま)持ってきたのが、ワインショップ・エノテカさんが主催するドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ スペシャル テイスティング。

こんなビンテージワインもあるのか。69年前のワインに驚き。そしてエノテカ試飲会に申し込みしてみた。

先日書いた通り、ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ社で作られている複数のワインのうち、ロマネ・コンティはわずか50mlのテイスティングでも目の飛び出るような価格であったため、まだお求めやすいラ・ターシュの会に申し込みしたのでした。

体調万全で臨むスペシャルテイスティング。まずはそのラ・ターシュについて、エノテカさんの解説を見てみたいと思います。

DRC La Tache 2016
世界最高峰のドメーヌとして知られるドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ(DRC)。DRCの2016年ヴィンテージは霜害とべと病で収穫が減ったが、暑くて乾燥した夏の天候に救われ、深い色調、バランス、フィネスを備える偉大なヴィンテージなら仕上がったという。

DRCの収穫レポートによると、ヴォーヌ・ロマネ村は1月から5月にかけて、516ミリの降雨量を記録した。これは雨で収穫をほぼ失った1910年以来の多さ。4月27日の朝に降りた霜でモンラッシェ、バタール・モンラッシェ、エシュゾー、グラン・エシュゾーが大きな被害を受けた。ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、リシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン、コルトンはほとんど影響を受けなかった。べと病によって、10%の自然の収量削減となり、ブドウの品質を形成する要素が凝縮した。ブドウは健全な状態でカーヴに運ばれ、わずかに徐梗し、醸し期間は平均で20日間。2016年は春の霜と夏の好天という両面を経験したが、「ヴィニュロンが長く記憶にとどめる」奇跡的なヴィンテージとなった。

いかがでしょう? 最後のヴィニュロンが良くわかりませんが、凄そうな感じを受けますね(笑)

いざエノテカ丸の内店へ

初めて訪れるエノテカ丸の内店。路面に面した販売コーナーから裏手側の通路を挟んだ先がエノテカの丸の内ラウンジ。カウンターで名前を告げ、案内に従いラウンジの中へ。

via : ENOTECA

ラウンジ内は落ち着いた音楽が流れる空間。店員さんに勧められるがままい奥のテーブル席に座ると、今回のスペシャルテイスティングを注文された方向けに、比較用のワインを特別価格で提供してくれるとのオファーをいただきます。

対象となるのは2本のワインとのことですが、初心者に毛が生えたぐらいの状態であるぷくおにはワイン名だけではよく分からず、微かにヒットしたのがエマニュエル・ルジェという名前。

確かブルゴーニュの神様と謳われたアンリ・ジャイエ氏の関係だったような(正確には氏の甥で、今回案内されたのは甥が叔父の畑のブドウを使って作られるワイン)。

ということで、もう一方は高かったこともありエマニュエル・ルジェのニュイ・サン・ジョルジュ(NUITS SAINT GEORGES)を注文しました。

初めて対面したラ・ターシュはまるで花束

いよいよDRCのラ・ターシュ(エノテカ価格1本55万円)が登場します。エノテカさんでは、コルクを抜くことなく中身を注ぐこと、そしてアルゴンガスを使うことで、開けたての状態で少しずつ楽しむことができるコラヴァンを使用しているため、目の前にサーブされたラ・ターシュは抜栓仕立てと同じ状態。

若いヴィンテージの抜栓したばかりのワインならまだ閉じた感じがするのだろうな。と思いつつ、グラスに顔を近づけます。

すると、まだ開けたてにも関わらずリーデルの巨大なブルゴーニュ用グラン・クリュのグラス一杯に花束のような香りが充満していて、「ああ、これがDRCのワインなんだな」と感慨深くなります。

ヤクルトの80mlよりも少ないわずか50mlというテイスティング。

本気を出せば秒で完飲できますが、ほんのひと舐めするように飲んでみると、先ほど感じられた花はまだ蕾のように閉じていて、ほんのり苦味を舌に残しながらすっと喉の奥に消えてしまいました。

続いて飲んだのがニュイ・サン・ジョルジュ。こちらもラ・ターシュほどではないものの花のような華やかさがありますが、それに加えてキャラメルのような甘い香りもしていて、すぐ飲んでいいよといってくれているような、フレンドリーな感じがします。いざ飲んでみると、香りそのまま軽やかに喉を通り過ぎていきます。

ゆ〜っくりと開いていくワイン。その間、写真を撮ったり、ワインをライトにかざしたり、ワインからこぼれ落ちる赤い光に見惚れたり。さらに他のワインや食事のメニューを眺めたりしつつ、5〜10分に一度ワインを舐めて状況を確認していきます。

初めてのエノテカ丸の内ラウンジで、100mlのワインを前に何も注文しないでただひたすらワインが開くのを待つ。というのはかなりのプレッシャー(笑)  

食事のメニューには生ハムやチーズ、ナッツといった軽いものからパスタ、鳥もも肉や牛肉の赤ワイン煮込みといった料理が記載されていますが、赤ワイン煮込みはもちろん、チーズや生ハムもワインの香りに影響を感じてしまいそうでなかなか注文しづらいです。

あえて頼むならドライフルーツ。ただ歯の間に詰まってドライフルーツの香りが口の中から消えなかったら嫌だな。と思いながら、結局最後までワイン2杯で2時間居座ることになったのでした。

ワインの変化

2時間かけて徐々に変化していくワインの香りと味わいを楽しんだのですが、ニュイ・サン・ジョルジュで良かったのは1時間ほど経過してから。

ものすごい華やかになった!という感じは受けなかったものの、ワインぽさが減って清涼感が感じられるようになり、さらに最後は華やかさが増して、花屋の店内に入ったかのような豊かな香りのするワインになりました。

そして肝心のラ・ターシュ。香りは最初から最後までバラやチューリップなどの大きな花束に、顔から突っ込むぐらいの香り。飲んだ時の味わいは、1時間を経過して徐々にほぐれていき、最初に感じた渋さは消え、絹のような、軽いけどとてもきめ細やかで滑らかな飲み心地に変化。

ただ、最後までなんか熟成しきれていないような味わいがあり、これはもしかしたら2016年というまだ5年しか経過していないヴィンテージが関係しているのかも。と感じました。

宝くじでも当たらない限り、ボトルで買うことはもうできなそうなDRCのワイン。わずか50mlですが、本当に花束のような香りのワインを味わうことができて良かったです。

最後に店員さんと話をしましたが、そもそもDRCのワインは供給量が少ないので買いたくても買えない状態なんだとか。そして、今回のようなDRCのスペシャルテイスティングは年に1回この時期に行われていて、おそらく正規インポーターから手に入ったものだそう。

エノテカ丸の内ラウンジでは、グラス1杯から注文できますし、食事メニューもあるので、次回は軽く食事をとりながら美味しいワインを楽しみたいですね。

今回飲んだワイン

  • ラ・ターシュ
    • 生産者:Domaine de la Romanée-Conti
    • ワイン名:La Tâche
    • 生産年:2016年
  • ニュイ・サン・ジョルジュ
    • 生産者:Emmanuel Rouget
    • ワイン名:NUITS-SAINT-GEORGES
    • 生産年:2017年

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