メルセデスベンツから新しく登場した3列シート・7人乗りのSUV「GLB」は、全幅が1800mmを超えている以外はコンパクトな車体に3列シートが収まっているという、輸入車には珍しいパッケージングで大人気。
先日展示車を見てきましたが、家族から好評だったので六本木にあるメルセデスミーにて試乗させてもらいました。
※これから先はぷくおが感じた良い面悪い面全て書きます。一部、辛口なコメントも含まれる可能性もありますので、気分を害する可能性がある方はご遠慮ください。ご了承いただける方のみ、続きをどうぞ。
メルセデスミー六本木へ
車の販売を行わず、接触機会を増やす目的のメルセデスミー。
いち早くGLBの試乗車が導入されていましたが、土日はかなり混み合うようです。
今日は珍しく定時で上がれたのでダッシュしてメルセデスミーへ。予約していなかったものの、運良く10分ほどで試乗車が用意できるというので、その間試乗のための書類記入などを済ませ、すぐ脇に展示されていたGLBを再度チェック。
2列目や3列目にもUSBーCポートが設置されていたり、3列目にもエアコン吹き出し口があるのを確認しているうちに試乗車の準備が整ったようです。
GLB初試乗
メルセデスミー六本木に導入されている試乗車はGLB 250 4MATICという、ガソリンエンジンかつ4WDの車。色は鮮やかなギャラクシーブルーになります。
SUVとはいってもそれほど車高が上げられているわけではない(最低地上高は202mm)ので、スムーズに運転席に乗り込みます。
乗り込んだ後はメルセデスベンツならではの分かりやすいスイッチでシート調整やミラー類を調整し、いよいよ街中へ。
試乗コースは東京ミッドタウン近くのメルセデスミー六本木から、青山通り→赤坂見附の交差点でUターン→青山一丁目交差点を左折して六本木方面→国立新美術館あたりで側道に入り、東京ミッドタウン方面に戻ってくるというコース。
全体的に広い道幅ですが、メルセデスミーを出てすぐの外苑東通りでは少し路面にうねるような凹凸があり、さらに赤坂見附の交差点は緩やかな下り坂の先にあるためブレーキのコントロール性、Uターンした先は上りとなるのでトルク性能、国立新美術館周辺は道が少し狭目なので取り回しなどが確認できました。
そんな試乗コースでのGLBの印象は思ったより普通というもの。また、静粛性が高いという記事も目にしましたが、こちらは残念ながらコロナ対策で窓を開けていたため、エンジン音や排気音があまり入ってこないなと感じた以上のことは分かりませんでした。
それでは先程のコース各場所における感想です。
・メルセデスミー六本木から青山通り交差点まで
まず店舗から出るときに感じたのがDCTの扱いにくさ。ぷくおはトルコンATに慣れてしまっているため、どうしても微速域でのDCTの振る舞いが思った通りに動かないように感じてしまい苦手です。
道路に出てしまえば逆にDCTならではの小気味良い変速が楽しめます。が、道路のちょっとしたうねりを柔らかめのサスペンションが拾って少しふわつく乗り心地が気になりました。
試乗車はサスペンション設定をコンフォートとスポーツの2つから選ぶことができましたが、どちらを選んでも大差ありません。
SUVなので動きが多くなるとは分かっていても、コンパクトな車体とそれほど高くない車高から感覚がしばらく追いつきませんでした。
・青山通りから赤坂見附の交差点へ
青山通りでは、柔らかめの乗り心地も気持ちよく、1人で走り込むというのではなく多人数で気持ちよく走るならありかも。と思い直すことに。
しばらく走り、スタッフさんの言われる通り赤坂見附でUターンするため緩やかな下り坂の交差点へ向かいます。
ブレーキの効きは問題ない(街乗りレベルで問題あったら大問題ですが)のですが、停止時にガクッとならないよう直前でブレーキを抜くのが操作しづらく感じます。
・Uターンして青山一丁目交差点へ
Uターンすると、今度は長く緩やかな上り坂。少し踏み込みますが、しっかりと後輪も蹴っているような感触があって気持ちよく速度を乗せていきます。
FR好きのぷくおとしては、FF仕様のGLBも試してみたいところ。
次の左折までは距離があるのでACCを試します。何m先まで先行車を認識してるかまでは時間がなくて表示画面を呼び出さなかったものの、カタログを見る分には前方約250m、側方約40m、後方約80mまで認識出来るようなので安心感があります。
交差点では先行車に合わせて停止。2020年度の車なら停止直前も滑らかな制御になるだろう。と思っていたものの、少しカックンブレーキで停止。これだと高速の渋滞で使ったら同乗者が酔いそうな気がしました。
・青山一丁目交差点からメルセデスミーへ
青山一丁目交差点を曲がるとゆるいS字カーブを抜けて新国立美術館へ向かいます。ここでも交差点で少しブレーキの効き具合が思い通りにならない歯がゆさを感じたまま、側道から細めの道を通ってメルセデスミーへ向かいます。
細めの道(といってもセンターラインの引かれた片側1車線)では比較的コンパクトな車体が取り扱いしやすく、スムーズに店舗へ戻ってこれました。
総評
512万円からのラインナップとなるGLB。初めての試乗は、世間で言われているほど評価の高い乗り心地・運転感覚とは思えませんでした。
そんなわけで良かったところ/イマイチだったところ。
良かったところ
- コンパクトな車体に、安全評価済みの3列シートが備わっている(メルセデスベンツでは3列目は168cmなら安全性を確認)
- スピーカーの質が思ったよりも良かった(設定を変えていませんが、普通のCクラスより良い予感がします)
- 2列目・3列目でもエアコン吹き出し口、USBポートがある
- 4MATICでは街乗りでも後輪の蹴り出し感が感じられて、FR好きでもそれほど違和感なく乗れた
- 3列目へのアクセスが思ったよりも良い。また、2列目の倒し込みが手動なので素早くできるのが良い
イマイチだったところ
- 先代のAクラスを試乗した時から感じていましたが、どうもコンパクトカーとDCTという組み合わせが好みではないようです(ポルシェのようなスポーツカーとDCTは最高の組み合わせだと思う)。駐車場の出入りなどでの微速域でのコントロールがやりにくいと感じてしまうのですが、皆さんはどんな印象を持っているんでしょうか?
- ブレーキの問題(これは慣れれば気にならなくなるレベルだと思います)。もうちょっと意のままにコントロールできたら良いのに
- 普通の車のような運転席からの眺めに反し、乗り味はしっかりとSUVらしいゆったりした動きなところ。人によっては「良かったところ」になるのでしょうが、もうちょっとスポーティーに振っても良い気がしました(そういう人向けなのはこのあと入ってくるであろうAMG GLB35とかでしょうかね)
- ACC(アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック)のブレーキ制御がもっと綿密になってほしい(BMWがいいらしいですが、未体験)
- 上位クラスと比べてしまうと天地が狭いメーター/ナビゲーションモニターが少し寂しい感じがしてしまいます
- 試乗したのはGLB250ですが、アイドリングストップからの復帰時に少し振動を感じました。もっと小さければ良いのに。
期待外れだったところ、満足したところ、色々ある中短いGLBの試乗も終わり、簡単なアンケートを記載して終了。のはずでしたが、ついついお願いしてしまったGLSがすごかった。
文字数が長くなったのでGLSはまた別記事で書いてみます。
GLS初試乗
正直なところ、少し残念だったGLBの試乗を終えたところ、スタッフさんから他の車種の試乗を勧められたので、好意に甘えてGLSをお願いしてしまいました。
全長5.2m、幅2mの巨体は、運転席からでも前方に広がる大きなボンネットだけでなく、助手席ドアや後方窓との距離などでその大きさを感じさせてくれます。
ところが走り出してみると、トルコン9速ATがもたらすスピードコントロールの容易さやずっと座っていたくなる快適なシート(作りの良さとシートヒーター/ベンチレーション)、鷹揚な乗り心地などから、さすがベンツのフラグシップだな。とため息が漏れてしまいました。
もちろん幅2mが日本の道に合っていないことは明白ですが、道路事情が許される方なら一度は試乗してみてほしいと思いました。
今回試乗したのは直列6気筒ディーゼルのGLS400dですが、上位モデルには路面の凸凹をスキャンしてサスペンションを瞬時に変化させていく機能を持ったものもある模様。どれだけ快適なのかいつか体験してみたいですね。
以上簡単ですが、やっぱりフラグシップはすごい!と改めて感じた試乗でした。色々と試させてくれたメルセデスミーさんに感謝です。
今回訪れたお店
- Mercedes me(メルセデスミー)六本木
- 住所:東京都港区六本木7丁目3番10号
- 営業時間:10時〜20時(※コロナウイルス のため現在11時〜17時30分の短縮営業)
- 電話:03-3423-1256
- ホームページ:https://www.mercedesme.jp
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