ジブリ風の絵に一発で加工できるようになって話題になったChatGPTの画像生成。
著作権とかどうなの?と物議を醸したものの、文科省から作風の類似のみなら著作権侵害にはあたらないという見解も出されてますね。
もちろん本職の方が描く絵には敵わないのでしょうが、さっと写真をこのジブリ風をはじめ、さまざまなテイストに加工できるのは写真を撮るのとはまた違った楽しさ。
そんなAIによる写真加工ですが黄色みが強い画像になっていませんか?
ぷくおも、そもそもそういうものだと思って使っていましたが、今回修正できる簡単なプロンプトを発見。
黄色みが強いイラストにしないために
もったいつけるのもアレなんで、簡単にいうと加工したいプロンプトの中に「色温度は7500kで」という一文を加えるだけ。
こうして出来上がったイラストがこちら。
もともとはこんな風に、やっぱり黄色みが強い

それが、こんな感じで爽やかな色味に変身

色温度について
詳しい方ならお分かりでしょうが、色温度とは光の色を数値で表す尺度で、白熱電球の色温度は3,000k程度、日中の太陽光の色温度は5,000~6,000K程度と言われています。
この色温度という尺度は光そのものだけでなく写真やディスプレイの色味でも使われていますね。
そんな色温度。実は文化的背景等によって快適と思える色温度が違うそう。
快適に感じる色温度と文化の関係
1. 日本や韓国など東アジア圏
一般的に 高めの色温度(5000K〜7500K) を好む傾向があり、屋内でも「白っぽくて明るい光=清潔・集中できる」という文化的な感覚がある。
2. 欧米(特に西欧・アメリカ)
低めの色温度(2700K〜3500K) の「暖かい光」を好む傾向が強い。 暖炉文化や間接照明が根づいていて、「暖色=落ち着く・リラックス」という感覚が一般的。
3. 中東・アフリカ
日差しが強い地域では、屋内の光はやや低めで「まぶしくない」方が快適に感じられることが多い。
「人種」ごとの感覚ってあるの?
厳密には「人種による生物学的な差」というよりも、「育った環境に根ざした習慣や美的感覚」の影響が大きいのだそう。
例えば同じアジア系の人でも、欧米で育った人は電球色の暖かい照明の方が落ち着くと感じることもあるし、逆に外国人でも日本で暮らしていれば「昼白色」が好きになることもあるのだとか。ということで、やっぱり文化的な背景に影響されるんですね。
なぜ色温度が「低め」になりやすいのか?
とはいえ、生成するのはAI。どうして色温度低めの画像になるのかというと…
1. 学習データの偏り(文化的・商業的なもの)
学習している画像データの多くは、ネットや商業デザインの世界から集められたものが中心。
そして特に「イラスト」「広告写真」「映画のワンシーン」などは、以下のような傾向があるそう。:
欧米スタイル中心 → これは暖色寄りの照明(2700K〜3500K)が多く使われる文化 ノスタルジック演出 → 色温度を下げて雰囲気を出す処理が一般的 「フィルム調」加工 → 黄色〜オレンジ系を好む傾向
つまり、AIとしては「よく見る=人が好む」ものを再現しようとしてる結果、暖色寄り(色温度低め)に寄りがちになるとのこと。
2. AIモデル設計の安全性と好感度重視
一般に、あまり青白い(高色温度な)画像は以下のように“冷たい印象”や“無機質”に見えることがある。
人の肌が青ざめて見える 雰囲気が寒々しく、感情的に共感されにくい
そのため、AIモデルとしては「安全で、誰からも好かれやすいトーン=ちょい暖色気味」に設定されやすいって背景もあるんだとか。
最後にちょっと裏話的なこと
ちなみに、ChatGPTが使っている画像生成エンジン(たとえばDALL·Eなど)は、プロンプトから「色温度」を直接読み取って物理的に調整しているわけではないそう。
だから、「色温度7500Kで」って言われても、実際はそれを表現するための言い換えや演出表現(例:クールな朝の光、青みがかった自然光)として翻訳して、なるべく近づけてるんだそうですよ。