これいいな!パナソニックからスッキリ壁掛けできるウォールフィットテレビが登場! でもまさかの落とし穴が…

スッキリ片付いたきれいな部屋のために、いつか自宅にも取り入れたい壁掛けテレビ。

とはいえ壁の補強も、配線(配管)の下処理もない我が家ではスッキリした壁掛けテレビは諦めていました。そんな中、パナソニックから登場するのが好きな場所にスッキリ壁掛けできるウォールフィットテレビ。

壁掛けテレビの現状

現在、壁掛けテレビを実現するためには次の5パターンが考えられます。

  1. 家を建てるときに壁補強・配線処理をお願いした上で取り付け金具を使用して壁掛けを行う
  2. 壁美人といった既存の壁に取り付けられる金具を使用して壁掛けを行う
  3. 実際には壁掛けではないけれど、壁掛け風に見えるテレビ台を使う
  4. 壁の前に置くだけで壁や壁に貼ったスクリーンに映像を映せる超短焦点レンズを採用したプロジェクタを使う

1が一番綺麗に仕上がりますが、部屋の模様替えでテレビ位置を変えるのは不可能ですし、もしそれを行なってしまうと壁のある程度高い位置にコンセントや配線用のコンセントが残ってしまうリスクがあります。

4はここ数年でかなりメジャーになってきたジャンルで、つい最近もエプソンから壁から約2.5cmのところにプロジェクターを置くだけで80インチの大画面を実現できるプロジェクター「EH-LS800B」が登場したばかり。

ただプロジェクターなので明るいリビングではどれほど鮮明に見られるかが気になるところですね(エプソンのEH-LS800Bは4,000lmとのことなのでかなり明るい。反面、「黒」は部屋の明るさに左右されてしまう)。

3はぷくおも次回のテレビ買い替えの時にやろうと思っていたパターン。結構スタイリッシュな壁掛け風のスタンドがあるので用途に応じて選べそう。

そして2は以前やろうと思っていたパターン。紹介した壁美人は金具のベースプレートを何十個ものホチキスで壁に留めるので外した後も穴が目立たず、最大で65インチ(25kg)までのテレビが壁掛け可能となります。

以前やろうとまで考えていたのにやらなかったのは、当時は47インチまでしか対応していなかったというのがその理由。ですが現在は65インチまで対応しているのであれば、かなりいい選択肢ですね。

こんなテレビの壁掛け事情に新しい選択肢が出たというのが今回のトピック。

ウォールフィットテレビ

今回パナソニックから登場したウォールフィットテレビで一番すごいなと感じたのは、AV機器メーカーでしかできない、スッキリした壁掛けを実現したというところ。

スッキリその1

先ほど挙げた壁掛けテレビの欠点は、1の工事で専用に取り付ける以外、どうしても既存のテレビを壁掛けするために金具の厚みやテレビ自体の厚みにより、壁からディスプレイ面まで距離が出てしまうところ。

▲壁美人の説明画像。壁から出てしまう欠点を、上下に角度をつけられるメリットに変えています。これはこれでナイスですが、個人的にはせっかくなら壁に絵画のようにピタッとくっつけたいところ。

ウォールフィットテレビのすごいところは、テレビの筐体と金具を専用設計することで、壁から画面まで約3.5cmと壁と一体となるようなスタイリッシュな壁掛けを実現したところ。

そして壁にかける金具もピンで壁に取り付けるため、取り外した時に穴が目立ちにくくなっています。

ウォールフィットテレビは55インチという大きさにも関わらず、約12.5kgという軽さのため石膏ボードの壁に補強工事不要で取り付けることが可能。

スッキリその2

テレビで必要なのはアンテナ配線と電源コード。電源コードは流石に排除できませんが、アンテナ線は無くなりました。

テレビモニターは、別の幅・奥行が20cm強、高さ8cm程度のチューナー部から無線で映像が送られます。映像も4K放送のものが伝送できるので、アンテナ線の位置を気にすることなくモニターを好きな場所に設置して楽しめます。

残る電源コードもテレビから壁に這わせてもあまり目立たないような色合いになっている模様です。

スッキリその3

奥行きわずか約3.1cmのモニター部を実現するために、一般的なボックス構造のスピーカーを廃して、アクチュエーターで画面を振動させて音を出す「画面振動スピーカー」を採用。

気になる音質については、独自の音声処理技術を用いて画面振動スピーカーの音響特性を補正しているとのことですが、これは実際に試聴してみたいところですね。

画面振動スピーカーというとSONYのブラビアが有名だと思いますが、まさかパナソニックから同様のスピーカーを持つテレビが出てくるとは意外でした。

その他特徴

軽量を実現するため、ディスプレイは有機ELとなっていて、さらにビエラ独自のパネル制御コントローラーやAIも用いたチューニングが施されていて、高画質優先モデルではない壁掛けモデルだからといって画質を諦めることはなさそうなのもポイント。

そんなディスプレイには新4K衛星放送、UltraHDブルーレイや、4Kネット動画で採用される最新のHDR規格を含めた4方式のHDRフォーマットに対応。

仕様

  • バリエーション
    • 2TB HDD内蔵有:TH-55LW1
    • HDD非搭載:TH-55LW1L
  • パネルサイズ:55V型
  • スピーカー:アクチュエーター2基
  • チューナー数
    • 地上デジタル放送:3チューナー
    • BSデジタル放送:3チューナー
    • 110度CSデジタル放送:3チューナー
    • BS4K/110度CS4K:2チューナー
    • CATVパススルー対応:○
    • CATV受信:○
  • HDMI端子
    • 端子数:モニター部2、チューナー部1
    • eARC対応:○(HDMI2)(モニター)
    • ARC対応:○(HDMI2)(モニター)
    • HDCP2.2対応:○(モニター2系統部て)
  • 外形寸法
    • モニター
      • 幅:1227mm 高さ:706mm 奥行:31/27mm(突起部含む/含まず)
    • チューナー部
      • 幅:215mm 高さ:80mm 奥行:225/215mm(突起部含む/含まず)
  • 質量
    • モニター:約12.5kg
    • チューナー部:約1.8kg
  • 消費電力
    • モニター:268W
    • チューナー部:約26W
  • 価格(オープンプライスのため想定価格)
    • TH-55LW1:37万円前後
    • TH-55LW1L:33万円前後
  • 発売時日:2022年11月18日

感想&気になったところ

かなり欲しい度が高くなったウォールフィットテレビ。

テレビを外した時も壁への傷跡が目立たないピンを使った金具を使用するにも関わらず、壁にピッタリと取り付けられてまるで絵画のように飾れること、そして今までのこのようなテレビにありがちだった画質面のビハインドもないのがとてもいいなと思いました。

反面気になるのが2点。

まずはやはり画面を振動させて鳴らすスピーカーの音質が気になります。ここは説明でもチューニングしたということなので、不満のない音を奏でてほしいところ。

そして2点目はHDMI周り。

せっかく壁に綺麗にかけられるテレビなのに、チューナー部のHDMIが1と仕様に書かれていますが、よくよく調べてみるとそれは設定用の出力端子で、入力端子は壁にかかっているモニター部のみ。

テレビを壁にかけて、サラウンドをケーブルレスで構築可能なSONYのHT-A9などと組み合わせようと思っても、これではHT-A9接続するケーブルがチューナー部ではなく壁にスッキリとおさまっている(はずの)モニター部になってしまいます。

何度も製品特徴や仕様を読み返しましたが、この理解で間違っていないはず。

チューナー部に入力すると映像と音声の同期が難しいのでしょうが、いっそのこと(映像に合わせて)音声のディレイ設定ができるサウンドバーを作ってほしいところです(AVアンプなどではそのような設定はすでに可能なので)。

拡張しようとすると欠点もありますが、それでも思わず買いたくなってしまうテレビが出たことを喜びたいですね。

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