2019年1月30日からプレオーダー開始となったBMWの新型3シリーズ(発売は3月9日)。
一足早く、東京駅近くのグラントウキョウサウスタワー1Fにある「BMW GROUP TERRACE」で先行展示を実施しているということでしっかり見てきました。
新型3シリーズ概要
新型3シリーズは現在4モデルがラインナップされていますが、エンジンは全て直列4気筒DOHC 2.0リッターターボで統一されていて、コンピューターチューンにより出力が分かれています。
モデル | エンジン 出力 | 価格 |
---|---|---|
320i SE (受注生産) | 184PS/ 300Nm | 4,520,000円 |
320i Standard | 5,230,000円 | |
320i M Sport | 5,830,000円 | |
330i M Sport | 258PS/ 400Nm | 6,320,000円 |
展示車スペック
展示されていたのは330i M Sport。サイズ等のスペックは次の通り。
- 全長:4,715mm
- 全幅:1,825mm
- 全高:1,430mm
- ホイールベース:2,850mm
- 車両重量:1,650kg
- 最小回転半径:5.3m
- 定員:5名
また、展示車には下記のオプション(総計983,000円(税込))が付いていました。
- サウンド・パッケージ・・・101,000円
- イノベーション・パッケージ・・・223,000円
- コンフォート・パッケージ・・・125,000
- ファスト・トラック・パッケージ・・・283,000円
- メタリック・ペイント・・・90,000円
- 電動ガラス・サンルーフ・・・161,000円
今回の記事は写真多めなので重めのページとなっていますが、ご了承ください。
エクステリア
まずは新型3シリーズを正面から。現行モデルに比べて25mm幅が広くなりましたが、キドニーグリルとヘッドライトのデザイン変更でそれ以上に幅が広くなっているように感じます。
ちなみにヘッドライト下の突起は、1990年代の3シリーズ(E46)をオマージュしたデザインとなっています。
斜め前方から見てみます。BMW 3シリーズらしさを保ちながらも、全体的な質感が上がって洗練されたように感じます。
続いて横から。現行モデルはウェストラインが低いのがぷくお的には少しイマイチでしたが、新型はその辺りも立派になったように思えます。
斜め後方からみたところ。ルーフにはシャークフィンが変わらずついています。また、先日の日本の法改正でタイヤとホイールについて、最外側がタイヤとなる部分については突出量が10mm未満なら突出していないものとみなす。と変更されましたが、新型でもリアフェンダーにガードが追加されていますね。
リアからの1枚。灯火類がスマートになったものの、それほど大きく変わったという印象は受けませんでした。なお、マフラーがきちんと見えているのはぷくお的に高ポイント。
続いてフロント部分を横から。なんとなくですが、キドニーグリルとボンネットの隙間が空いていて、ボンネットが半開きになっているように見え、気になってしまいました。なお、グリル中央には360度カメラ用と思われるカメラが内蔵されています。
ヘッドランプをアップで。こちらは今まで7シリーズにオプション装備されていたレーザーライトが装着されています(オプション)。レーザーライトはLEDライトの約2倍に相当する最大600mまで照らします。とはいえ狭い日本。それだけ先を照らせる道はそう無いでしょうね。
サイドミラーも洗練された形に。こちらにもカメラが内蔵されています。
リアコンビネーションランプはこのように少し出っ張った形状となっています。
ホイールは19インチを装着。ブレーキキャリパーは肉抜きされて軽そうですが、ブレーキディスク自体は穴あきでは無い通常のものとなっています。
フロントガラス上部には3つのカメラが内蔵されています。車両周辺監視用、中距離検知用、長距離検知用の単眼カメラをそれぞれ搭載し、より正確なレーン・キーピング、より長距離の危険予測、より高角度視野での周辺危険予測を実現したとのこと。
エンジンルームは現代の車らしくほとんどがカバーで覆われていて、見る楽しみは少ないですね。マニアックな見方をすると、BMWらしくエンジンの大部分は左右のフロントサスペンションを結んだ線より車体中央側に寄せられていること。そのサスペンションの付け根もリブ加工が施されていて、強度が増していそうなことがわかります。
インテリア
続いてインテリアを見ていきます。
まずは運転席に乗り込んでいきます。今までBMWといったら走りに重点を置いているため、インテリアの質感はメルセデス・ベンツ、アウディに後れを取っていたように思いましたが、新型3シリーズははかなり質感が上がってきました。
ハンドルのスイッチも自動運転モードなどの操作がやりやすそうですし、エアバッグも小型となっていて、新しい世代のハンドルという感じですね。
M Sportではステッチが施されたレザーシートとなっています。
シート調整は側面に備わったボタンで行えます。シートメモリーは後述のドアハンドル付近に設置されています。
運転席足元付近。まず、ドアシルプレートは小さめなのがちょっと残念ですが、足元空間はミッションの張り出しも小さめで余裕があり、(おそらくM Sportのみに備わる)ペダル類の質感もいい感じですね。
もちろんドイツ車らしくドアヒンジは鋳造製となっています。
さて、ようやく運転席に乗り込みました。運転席からの眺めですが、正直平坦なボンネットのせいで車幅感覚は掴みにくいです。とはいえ、これは最近の車ならほとんどがそうなので、仕方ないですね。
続いて目につくのがメーターパネルとなります。
メーターはついにフルデジタル化! 公式サイトによると様々なカスタマイズが可能とのことでしたが、あいにく試せませんでした。
ハンドル根元のドア側にはライトスイッチがあります。こちらも長らく使われていたロータリースイッチからボタン式に変更となりました。とはいえ相変わらず分かりにくいフォグランプのスイッチ。これからも晴天にも関わらずリアフォグランプを付けっ放しにしたBMWを見かけることになりそうです…
なお、エアコン吹き出し口の下にはアンビエントランプ(イルミネーション)が仕込まれています。
続いてドアハンドル、ウィンドウスイッチ周辺です。ドアハンドルはシャープなデザインでカッコいいし、アンビエントライトも仕込まれていていい雰囲気ですが、ウィンドウスイッチやミラースイッチがオールプラスチックなのが残念です。
ダッシュボード中央には幅広のディスプレイが置かれています。ナビゲーションシステムが何か変更されたのかみたかったのですが、なぜか起動中から先に進みませんでした。
センターコンソールには適度にスイッチが残っていて使いやすそうです(流石に下段の1〜8のスイッチは要らないと思いますが…)。また、ディスプレイにはスポーツ表示ということで、加速度(g)の程度を表す画面が表示されています。
センターコンソール付け根にはドリンクホルダーとUSB-Aのポートとシガーソケットが1つずつ設置。
シフトレバー周り。エンジンスタートボタンからドライブモード、パーキングブレーキとブレーキのオートホールドといった走行に関するボタン類やナビ周りのスイッチが集約されています。
このあたり、きちんと右ハンドル化に伴って走行関係は運転席側に。ナビ・オーディオ関係は助手席側に移されているのは好感が持てます。メルセデス・ベンツなんかはハンドルの左右に関わらず、ボタン類は統一されているのでBMWを見習ってほしいと思います。
センターコンソールは後部座席側に一気に開くタイプ。深さはそれなりにあり、そこには滑り止め・異音防止のゴムが敷かれています。またこちらにはUSB-Cタイプのポートが1つ備わっています。
続いて天井に目をやると、美しいデザインのルームランプがあります。が、残念ながらサングラスホルダーはありません。
ちなみに光るとこんな感じ。この光り方もBMWのアイデンティティになってきた感がありますね。
助手席側から見た前席の光景です。
助手席前にもアンビエントランプが備わっていて、夜間はいい雰囲気になりそう。
続いて後部座席を見ていきます。特にルーフに頭をぶつけるとか、ドアの出っ張りが邪魔といった印象もなく、ごく自然に乗り込むことができました。
助手席に普通に座れる位置にした状態でも十分後部座席の足元に余裕があります。こちらはホイールベースが41mm増加したおかげだと言えそうです。また、改めて写真を見てみると、前席下にもアンビエントランプが備わっていますね。
後部座席のドアハンドル周りです。こちらも質感がいいものの、ウィンドウスイッチの質感が低いのだけが玉に瑕。
センターコンソール後端にはエアコンの送風口が備わっています。展示車両は3ゾーンエアコンなので、ここにも温度調整スイッチがありますが、どのモデルが3ゾーンとなっているのか、現段階ではわかりませんでした。また、ここにもUSB-Cコネクタが2つ備わっています。
後部座席のルームランプは車体中央に付いていて、質感もいい感じでした。
こちらは後部座席アームレストになります。
アームレスト先端にはこのように収納式のドリンクホルダーが付いています。
最後にトランク。トランクは思ったより深さも奥行きもありますが、おそらくサスペンションの関係でトランク中央から奥は幅が狭まっていて、ゴルフバッグを何個も積むのは難しそうですね。
まとめ
以上が駆け足でしたが、新型3シリーズのフォトインプレッションとなります。
写真ではお伝えできませんが、今回の新型3シリーズから運転席に乗り込むとちょっとした音が流れるようになっていました。そういったおもてなしはレクサスの独断場だと思っていましたが、ついにBMWにも採用されていたことと、ハーマンカードンのサウンドシステムが入っていることから、その音も非常に心地よい音色で、もし3シリーズを買うのならハーマンカードンのオプションもしっかり聴いて選んでみたいと思えました。
ウィンドウスイッチの質感の低さやトランクの幅の狭さが気になったものの、それ以外は非常にバランスよくまとまっていると思います。
発売されたらぜひ試乗もしてみたいと思える車でした。
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