日本を代表するスポーツカーであるマツダ・ロードスター。
日本では現行モデルは1.5Lエンジンが幌車、2LエンジンがハードトップのRFというモデルにそれぞれ設定されていましたが、軽量な幌車でもアメリカは2Lエンジン。ヨーロッパは1.5Lと2Lが併売されていました。
当初こそ1.5Lエンジンの方が高回転まで回るため、よりスポーツカーらしいと言われていたものの、それもマイナーチェンジで2Lエンジンも同等の回転数まで回るようになり、日本のユーザーからは2Lエンジンモデルの導入が期待されていたところです。
とはいえ、マツダは、ロードスターには軽快な1.5Lエンジンこそが合っているという主張でなかなか導入されることはなかったのでした。
そんな中、今年初めのイベントで、限定車としての2Lエンジン搭載モデルが提示され、車好きの中でちょっとした話題になったのでした。
しかも、通常の2Lエンジンとエアロパーツ等を搭載したモデルのほかに、手組みのエンジンのモデルも登場。
その出力差はわずか16馬力ですが、自然吸気エンジンのチューンナップ。しかも手組みとなればエンジンだけでも100万円以上かかるというのが相場で、過去にロードスターに乗っていた時も興味はあるものの当然手が出ない状況でした。
メーカーチューンドといえるロードスター12R。お買い得なのかどうか、見ていきたいと思います。

Screenshot
ロードスター12Rの変更点リスト
既に公式で公表されている以外に未確定重要情報が、実は12Rのベースボディは補強されているRFをベースにしているのではないか?ということ。こればかりはYouTube見ていてもトランクを開けているところはないので、買った人のレビュー待ちというところでしょうか。
・ロードスターRFのボディーを採用(屋根は幌仕様。トランク回りを中心に補強が施されているらしい)
・2Lエンジン
・・ECU変更
・・スピードリミッター解除
・・レブリミット制御変更
・・ヒールアンドトゥアシスト機能
・・吸気ポート研磨
・・カム形状変更
・・低抵抗ピストン(スーパー耐久シリーズ仕様のピストンとピストンリング)
・・エンジンヘッドカバーの手塗結晶塗装及びシリアルナンバープレート)
・サーモスタット快弁温度変更
・4-1型エキゾーストマニホールド(等長&バンテージ巻き)
・インダクションサウンドエンハンサー構造変更
・シングルマスフライホイール
・大容量ラジエーター
・トンネルメンバー板厚増し
・ストラットタワーバー
・ビルシュタイン車高調(Cリング式)及びサスペンション
・ブレンボ社製ブレーキキャリパー
・サスペンションの1G締め及びアライメント調整
・エアロパーツ
・・フロントアンダースカート
・・サイドアンダースカート
・・リアアンダースカート
・・リアスポイラー
・専用デカール(フロントバンパー内、ボンネット、ミラー、ミラー下サイド、トランクフード)
・タコメーターに200馬力を発揮する回転数の明示(▲マーク追記)
・12R専用バッジ(12Rという表記のバッジ)
・RAYS社共同開発鍛造アルミホイール(切削ライン入り)
・メッシュタイプグリル(フロント)
・インテリアにおけるアルカンターラ採用(インパネ、ドアトリム、ステアリング、シフトノブ、パーキングブレーキカバー)
・メッキパーツの黒メッキ化(エクステリア車両前後のマツダロゴ、ステアリング上マツダロゴ、メーター回りメッキ、空調ダイヤル)
・レカロ社と共同開発したフルバケットシート(左右非対称の専用設計)
・専用デザインの車両キー
これらを踏まえた適正価格とは?
さて、さまざまなチューンが施された12R。果たしていくらが適正なのか、ChatGPTに尋ねてみたのがこちら。
区分 | 主な内容 | 小売相当コスト感 |
骨格・剛性 | RFボディ流用+トランク周り強化、トンネルメンバー板厚増・ストラットタワーバー | 20〜40万円(量産側は工数の方が重い) |
エンジン機械 | 2.0Lベース:吸気ポート研磨/カム形状変更/低抵抗ピストン&リング(S耐仕様)/ヘッド結晶塗装・シリアル | 40〜80万円 |
制御系 | ECU書換・レブ制御・リミッター解除・ヒール&トゥアシスト(ブリッピング) | 10〜20万円 |
吸排気・冷却 | 等長4-1エキマニ(バンテージ巻き)/サウンドエンハンサー改/大容量ラジエーター/サーモ設定変更 | 30〜60万円 |
回転系 | シングルマス・フライホイール(クラッチ一式前提) | 10〜20万円 |
足まわり | Bilstein Cリング車高調一式+1G締め・アライメント | 25〜35万円 |
ブレーキ | Bremboキャリパー(前後)+ローター・パッド・ホース | 60〜80万円 |
エアロ | F/S/Rアンダー+リアスポイラー(塗装・取付込) | 20〜30万円 |
ホイール | RAYS鍛造(専用切削) | 30〜40万円 |
内装・加飾 | アルカンターラ一式/黒メッキ化/専用タコ表示/専用キー/デカール | 20〜30万円 |
シート | RECAROフルバケ(左右非対称・専用)×2 | 40〜60万円 |
小計(ユーザー後付け換算) | 305〜495万円 | |
純正化コスト | 開発・認証・品質保証・在庫、200台限定の固定費按分 | +50〜100万円相当 |
これらを勘案すると、ディーラーで買えるレース由来の純正コンプリート”としては破格。
本体700万円台後半/乗り出し800万円弱なら、内容と希少性に対してフェアです。
逆に820万台〜なら「惚れた弱み価格」。買う理由は理屈ではなく“歓び”になります。
というのがChatGPTの評価。
さてどうする。
ロードスターの歴史に残るメーカーコンプリート車として魅力的なのは間違いないのですが、問題は価格と販売方法。
公表された価格は761.2万円。


当然相当無理しないと自分なんかでは手が出ないのですが、もっと問題なのが販売台数。
わずか200台を争う抽選販売で、予想申込倍率は10倍なんだとか。
抽選は専用フォームから行うとのことですが、ロードスターNB型を購入した以降マツダに付き合いのない自分は普通に考えれば優先順位は下でしょう。
ということで、気兼ねなく(?)記念申込だけはしてみようかな。という心境です(笑)