大人6人が乗れる「テスラ Model Y L」が国内導入

昨年8月に中国で導入されたのが、テスラのSUVモデル「Model Y」の3列・6人乗りの「Model Y L」。

個人的に、家族4人でチャイルドシートを2つ使うと5人乗りの車ではもう余裕が無いということで、6人乗り~7人乗りの車だと、両親だったり、子どもの友達(大抵はお母さん+子供の2人)が乗れて便利なのです。

今回のModel Y Lは、2・2・2の6人乗りということで、7人が必須の方にとっては選択肢から外れてしまいますが、反面、2列目がウォークスルーになっているおかげで3列目の乗り降りがかなり楽になっているというメリットがあります。

こんな個人的に気になっていたModel Y Lが、ついに日本でも導入されました。

気になる航続距離や価格について

EVということで気になってくるのが航続距離と充電性能、そして(バッテリーのコストによる)価格。

価格については、Model YがRWDとロングレンジAWDの2種類から選べるのに対し、Model Y LはAWDの一択となります。

価格は税込み749万円。航続距離は788km。最高時速は201km/hで、0-100km/hは5.0秒と、その巨体からは想像できないほどの速さと航続距離を持っています。

シングルグレードということで、オプションで選べるのは色(ステルスグレー以外は有償カラー)とインテリア(ブラックは無償。ホワイトカラーは+12.6万円)。

そして、いよいよ日本でも今年中に認可されているとみられている監視付き自動運転・FSD(古セルフドライビングケイパビリティ)は87.1万円となっています(より限定されたエンハンストオートパイロットは43.6万円)。

EVといえば現状では国や地方自治体からの補助金が出ておりますが、Model Y Lは127万円のCEV補助金が交付されるほか、東京都では最大80万円の追加補助も用意されているのだそう。

そして嬉しいのが、原油高に伴うガソリン高騰のなか、2026年4月1日以降に新車(在庫車またはカスタムオーダー)を注文し、6月30日までに納車された車両を対象に、スーパーチャージャー利用料金が3年間無料という「スーパーチャージャー無料キャンペーン」も実施中。

気になる納期ですが、現時点では「4月中に納車」という案内がされています。

日本における事業拡大とバッテリー保証・劣化について

テスラと言うと、当初のネットで注文→指定日に自分で納車センターに取りに行って引き取り。という、かなり簡素な注文方法でした。また、故障時も近くにサービスセンターがなかなか無いということも報道されていたように記憶しています。

これについて、テスラジャパンも日本ではこれまでの直販とデジタルを組み合わせた独自の販売体制では不十分だったと認めていて、今後は販売拠点を昨年の13店舗から28店舗に拡大するとともに、整備拠点も2026年までに全国で2倍以上へ拡大する方針も示しています。

そして、EVならではのバッテリー寿命・保証ですが、バッテリーとドライブユニットは「8年または192,000km(いずれか早い方)。そして基本車両については「4年または80,000km(いずれか早い方)」とかなり充実しています。

もっとも、テスラのバッテリーは温度管理などがしっかりされているためか、世界中のテスラのオーナーから集まった実測データをみても、10万km走っても平均劣化率は約10%というデータも出ています。

エンジン車であっても、同様に10万kmそうこうすると、新車時より10~20%程度の燃費悪化があるということなので、もはや心配する必要は無いと言えると思います。

Model Y Lの特長

さて、前置きが長くなりましたが、ここからはModel Y Lの特徴を見ていきたいと思います。

といっても、基本はModel Yに似たデザインを踏襲しています。室内においても、テスラらしい中央に巨大な16インチディスプレイを備えたクリーンな前席。そしてセンターコンソール後方には、2列目の方向けに8インチのディスプレイが備わっています。

メインディスプレイでは、駐車中にソリティアなどの定番ゲームを含むTesla Arcadeでゲームがプレイ可能。もちろん映画のストリーミングを楽しむことができます。

 
スピーカーは19基搭載されておりますが、Model Y Premiumとちがって「イマーシブサウンド」についての言及がされていないのが少し気になるところ。とはいえ、グレードとしては同じ「Premium」なので、イマーシブサウンドに対応してくれていると嬉しいですね。

2列目・3列目の居住性

2列目はキャプテンシートで、シートヒーター・ベンチレーション・自動昇降式アームレストまで装備しています。

記者発表に同行したジャーナリストのレポートでは「2列目のほうが助手席より快適かもしれない」という言葉まで出ていたようですが、写真を見る限りかなり快適そうな空間に見えます。

3列目については「補助席ではない」という点が強調されていて、エアコン吹き出し口・USB-C・ドリンクホルダー・リクライニングが備わる快適な空間に仕立て上げられています。

身長170cm程度の大人が座っても膝上・頭上に「こぶし一個分」のスペースが残るという先行レビューもあり、「長距離は正直しんどい」という声もあるようですが、短距離〜中距離なら実用圏内でしょう。

充電性能

充電性能は最大250kWのスーパーチャージャーに対応(標準モデルYに準じる)。

公式発表によれば、15分で最大288km分もの充電が可能。航続距離は国土交通省審査値で788kmと発表されています。

先行して発売されているModel Yは、6.5km~8km/kWhという電費らしいので、詳しいバッテリー容量は不明(82kWhという噂)なものの、エアコンONでも700km近い航続距離が見込めそうです。

V2L(車から家電への給電)もおそらく装備されていると思われ、最大2.2kWの出力が可能。アウトドア利用や停電時のバックアップとして使えるのは嬉しいポイントですね。

サイズ・重量

3列シートとなったことで気なるのがサイズ。

全長4,970mm、全幅1,920mm、全高1,670mm。ホイールベースは3,040mm。

ミラーを含んだ全幅では、格納時が1,980mm、展開時が2,130mm。実は、ミラーtoミラーでいうとアルファードは2,230mmとより幅広なので、駐車場問題を別にすれば日本でも問題なく乗れてしまうとも言えます。

その駐車場問題ですが、自動運転による無人での自動駐車/お迎えが日本でも可能になれば、店先などで降りて車が勝手に遠方の空いているところに駐車。そして買い物が終わったらまた便利なところに呼び出し。こんなことが出来れば問題なくなりますね。

次の問題はマンションの立体駐車場問題ですが、ハイルーフ対応型であればなんとか対応できそう。

車重についても、Model Y Lは2,090kgと決して軽くはありませんが、アルファードでも2,060kg~2,200kgもあるので、同等だといえます。

FSDについて

日本でも先日都内でModel Yをベースにした自動運転のメディア向け試乗会が行われたことが大きく報道されましたが、テスラとしてはEUにおけるFSDの承認プロセスが優先と報じられています。

報道によれば、現在オランダにおける承認の最終段階に入っていて、目標日は2026年4月10日なのだそう。そして、オランダで承認されれば今夏にはEU全域に展開が可能。さらに、日本も欧州経済委員会基準に準拠していることから、年内の展開が大いに期待できる。というのが現在の状況です。

ここで気になるのが、前述の90万円近いオプション費用を支払ってFSDを購入しておくのか、(今後日本でも展開されると予想される)サブスクで購入するのかという問題。

実際問題、90万円近いオプションを払うのはためらわれるものの、アメリカではすでに買い切り版は終了していて、月額99ドルのサブスクのみ。また、ヨーロッパでも同様に99ユーロでのサブスクが準備されているという噂もあります。

日本において、これが切りよく1万円であれば87ヵ月分(7年以上)なのでサブスクが良いかなと思うものの、仮に現在の為替を基準として1.6万円となれば54ヵ月(4年半)となってしまいます。

自分ひとりであれば、遠方への旅行が予定されている月だけサブスク加入でいいのですが、運転に不慣れな妻に、行動の自由を持たせてあげようと考えると、車両購入費用に合算してしまう方が精神的にも楽な気がします。

妻に、テスラの自動運転が年内に承認されるかも。なんて話をしたところ、懐疑的な妻は自動運転は不安。と言っていましたが、イーロン・マスク氏によると「FSDバージョン14.3はパズルの最後の大きなピースがようやく収まる」ぐらいの進歩を遂げるらしいので、より安心安全な自動運転に期待したいところ。

まとめ

5人以下の乗車人数で収まる方にはあまりメリットの無いModel Y Lですが、これだけミニバンがもてはやされる日本なので、年に数回でも6人乗りという場面が想定される家庭(我が家のような)には刺さる一台だと思います。

EVで5人以上乗れる車となると、我が家でも使っているメルセデスベンツEQBのほかにはフォルクスワーゲンのID. Buzz(888万円~997万円)、メルセデスベンツEQS SUV(1,549~2,012万円)のみ(テスラのModel Xは販売終了)。また、メルセデスベンツのミニバンであるVLEは早くても今夏以降の導入だと思われます。

EQBよりも大人が快適に着座でき、かつID. Buzzほど可愛すぎない。そして大きさも値段もEQS SUVやVLEに比べて手が出しやすい。となると、案外ヒットするかもしれませんね。

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