以前からアナウンスされていたレベル3自動運転機能が搭載したホンダ「レジェンド」が、ついに明日(3月5日)に発売されることに。
自動運転の区分け
よく聞く自動運転機能のレベルですが、国土交通省では次のように1から5まで規定されています。
最近では高精度地図データを搭載し、高速道路で渋滞時のような低速走行時に手放しで走行できる機能を持った車種(スバル・レヴォーグやBMW 3シリーズなど)が増えてきましたが、これらはあくまでドライバーによる監視が必要なレベル2止まり。
今回販売される新型レジェンドは、高速道路で車速が30km/h以下で作動可能となり、50km/h以上になると終了となるものの、システムが監視する自動運転「ホンダ名:トラフィックジャムパイロット」が使用可能になるのが画期的です。
システム操縦中は、運転者はナビゲーション画面でのナビ操作や映像視聴も可能になります。
ホンダによる「自動運転システム中に控えてほしい行為」一覧
対応している道路
トラフィックジャムパイロットが利用可能なのは全国の限られた高速道路・都市高速・一部有料道路のみで、詳細はホンダのサイトで確認できます。
せっかくなので3大都市圏と、需要の大きい東京〜名古屋間の高速道路対応状況を見てみましょう。
こちらのマップを見ていると、見通しの良い高速道路でも対面の片側1車線区間は除外されていそうなことや、複雑な首都高速の中央環状線(C2)内の大部分が非対応となっているのがわかります。
少し残念なのが120km/h制限に引き上げられた新東名高速道路のかなりの区間も非対応となっているところ。おそらくですがあまり渋滞することがないことと、速度差が大きい可能性を考慮しているのかなと思います。逆に、120km/hに対応していない東名高速や、さらに制限速度の低い中央自動車道はほぼ全区間利用可能。
このように、まだ対応しきれない箇所や上限50km/hに起因すると思われる制限があるのは事実ですが、それでもレベル3が認められた車両が一般向けに販売されるのは感慨深いです。
今回はホンダから登場しましたが、レクサスLSやメルセデスベンツSクラスでもそう遠くない将来、レベル3に対応した車両が登場予定ですし、今後数年で100km/h〜120km/hに対応した車両が出てくるのでしょうね。
一般道でのレベル3はまだまだ出てこないでしょうが、あまりスピードも出せず単調となりがちな高速道路区間で運転に集中しないで済む車両が普及すれば事故や渋滞の発生も抑えられそうで期待大です。
そもそものレジェンドについて
今回取り上げたホンダ・レジェンドとはホンダのフラグシップセダンで、1985年に初代が登場し、現在は2015年に登場した5代目となっています。
NSXと同じ3モーターハイブリッドシステムを搭載したことで一部クルマ好きには注目を集めたものの、約700万円という高価格のホンダのセダンを求める需要は少なかったのか、なかなか街中で見かける機会がありません(たまに見ると、ちょっと「おっ!」と思ってしまうほど)。
ぷくおも、登場した時にはアクの強いフロント周り(ヘッドランプ内部とグリル周りは強烈)を見て、すごいデザインだなと感じたことを覚えています。
ただ、年月が経ってアクの強い車が増えた今見返してみると、これはこれでありかなと思えるようになってきました。
子供用と犬用の2台のバギーを車に乗せる必要があるぷくおにとって、セダンは選びにくいですがNSXと同じ4WDシステムを搭載しているのは興味深いので一度試乗してみたいですね。
今回のレベル3自動運転搭載モデルの販売について
なお、今回ニュースになったレベル3自動運転システム「Honda SENSING Elite」搭載モデルですが、一般の方も購入可能になったとはいうものの、リース専用の100台限定生産。さらに価格は税込1,100万円となっています。
車両の周囲を監視するセンサーとして、単眼カメラとミリ波レーダーを使う「レーダーフュージョンシステム」と、単眼カメラとLiDAR(レーザーレーダー)を使う「LiDARフュージョンシステム」の2組を搭載し、どちらかのシステムが故障してももう片方のシステムで車両周囲の監視を継続できるようになっているのもコストアップになっています。
テスラのオートパイロットは約90万円と割高のように思えましたが、他社でもレベル3以上のシステムになったらどれも高額なモデルになってしまいそう。
そうなると、テスラが言うように自分が使わない時間帯は車が勝手に走ってタクシーのように営業してお金を稼いでくるとか、そもそも車を所有するという形態が変わってくるのかもしれないですね。
レジェンド仕様一覧
一般モデル | Honda SENSING Elite | |
寸法(全長/全幅/全高) | 5.030/1.890/1.480(m) | |
ホイールベース | 2.850(m) | |
エンジン | エンジン種類:V型6気筒 排気量:3471cc 圧縮比:11.5 最高出力:231kW(314PS)/6,500rpm 最大トルク:371N・m(37.8kgf・m)/4,700rpm | |
モーター | 前1個、後2個 前モーター:最高出力35kw/3,000rpm、最大トルク148N・m 後モーター(1基あたり):最高出力27kw/4,000rpm、最大トルク73N・m | |
燃費 | WLTC:12.8km/L 市街地モード(WLTC-L):9.7km/L 郊外モード(WLTC-M):13.8km/L 高速道路モード(WLTC-H):14.1km/L | WLTC:12.4km/L 市街地モード(WLTC-L):9.4km/L 郊外モード(WLTC-M):13.4km/L 高速道路モード(WLTC-H):13.6km/L |
最小回転半径 | 6.0m | |
タイヤ(前後) | 245/40R19 94Y | |
サスペンション(前/後) | ダブルウイッシュボーン式/ウイッシュボーン式 | |
トランスミッション | 7速 | |
駆動方式 | 4WD | |
価格 (オプション価格等は別) | 7,249,000円 | 11,000,000円 |
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